@路線バス

 路線バスの事(見習い)

朝の路線バス
白い息を吐きながらバスを待つ乗客達
”う~ん、今日は遅いな~あ”
バスの来る方を時々確認するが
”あっ、やっと来た”
ゆっくり停車するバス、でも停車位置が微妙に違う
バスに乗り込めば
運転手の脇にもう一人制服を着た人が立ち、時々
「そこ左に寄って、」
とか指示している
”なんだ見習い運転手の実地研修か”
何となく運転が心配だったが
ゆっくりゆっくりの安全運転で無事、終点へ

お陰でいつもの電車に乗り遅れた我輩である。

でも半年もすれば
スイスイ走れる様になるんだろうけど
いつまでも安全運転をお願いしますよ
である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(小さな幸福)

夏休みに入りめっきり乗客の減った朝の路線バス
バス停で待つ我輩の前にバスが停車
でも何時もはバスの横扉(乗車口)が開くはずが
先頭の降車口扉が目の前でバタンと開く

”???”

運転手

「横扉が故障してますので前から乗ってください
 降りるときは停留所番号を言って下さい」

”毎日使ってるんだからたまには壊れることもあるよね”

その後も停留所で止まるたびに前扉から乗り込む乗客達
怪訝な顔で

「最初、運転手が、なに言ってんだか分らなかったよ」
「横の扉が壊れたみたいね」

ガヤガヤ、ぼそぼそ、・・・
それでも無事?駅前の停留所に着く
すると運転手のアナウンス

「横扉故障でご迷惑をお掛けしましたので
 運賃は一律170円とさせていただきます」

”おっ、やった、80円の儲け”

なんだか朝から得した気分、小さな幸福

”でも運転手が勝手に料金変更して良いんだっけ”

多少、運転手さんの身の上が心配な我輩である。

それでも左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(余裕)

溜まりに溜まった有給休暇、健康な証拠?
それでもたまには休養でもと休暇申請
・・・
昼間の路線バス、老人、子供連れ
朝晩の通勤時間帯とは異なる顔ぶれ、面白い
その日の路線バス、なんだか乱暴な運転
停留所で乗客
なかに小さな子供をベビーカーに乗せた若いお母さん
ベビーカーを小さく畳む作業、上手く行かずモタモタ
するとバスの運転手、ドアをパタン、発車
親子は置いてけ堀・・・

”おいおい
 どう見ても乗ろうとしてたんだぞ”

何を急いでいるのか、その後も乱暴な運転
某鉄道会社と同じく
バス会社も遅れると処罰されるのであろうか?
何にしても

”運転手さん、余裕を持って安全運転お願いします”

である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(議論)

朝から雨模様の天気
雨が降ると混んで遅れる路線バス
今日は何故か道路も大渋滞
ノロノロ

停留所のたびに待ちくたびれた乗客
ギュウギュウ

交差点に赤いライト、警察官
”事故渋滞か、やれやれ”
”早朝から雨の中、大変だな”

ようやくたどり着いた駅
いっせいに立ち上げる乗客達
でも何故か進まない列
イライラ

突然、運転手

「何入れてんの!」

降車口でゴニョゴニョ、トラブル?

”おいおい、電車、間に合わないんですけど”

何か言い張ってた若い女性に
運転手

「もう、良いよ!
 でもイオカードは使えないから」

確かに似た様なカードは沢山あるが
出来れば暇な時に議論してもらいたいものである。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(酔払い2)

バス停で停車した路線バス
扉が開くと大きな声
この前の”小柄なおじいさん
また酔払い
でも今日は喧嘩してない

乗り込んできてすぐ
大きな声で誰かを罵ってる

座席に先に座ろうとしたとか
邪魔だとか

相手は品の良さそうな”おばあさん”

酔払いのおじいさん
耳を塞ぎたくなるような言葉を
投げつける

居た堪れなくなったおばあさん
運転席まで来て

「あの方に怒られてるんですけど・・・」

と相談するが
運転手も困った顔

”酔払い何かほっとけばいいんですよ”

と顔に書いてある

困ったおばあさん早々に降りていった

”おじいさん、気を付けないと
    余り良い死に方はしないよ”
である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(酔っ払い)

帰宅の通勤路、赤提灯、焼鳥の匂い
そろそろ、おでんに熱燗
道草に”ちょいと一杯”、おつなもの
・・・
バス停で停車、でも何だか外が騒がしい
怒鳴り声、しばらく外で続いたが
バスの中に怒鳴り声が移動
”な、なんだ~あ”
見ると、若いおじさんと”小柄なおじいさん”
罵り合ってる
声の大きいのは”おじいさん”、酔っ払い

「お前は、なんだかんだ」と罵る”おじいさん”

「何なんだ、お前は」と怒る若いおじさん

単なる怒鳴りあい
たまりかねて、乗客のおばさん

「みっともないから、よしなさいよ!」

若いおじさん、さすがに素面
馬鹿馬鹿しくなったか後部の座席に移動
離れてく
でも、”おじいさん”バスが動いても
しばらく大声で罵っていたが
その内、大声で独り言、誰も相手にしない

それでも降りる時は、大声で

「御免なさいよ、降りるから」

と、周りに声を掛けて降りていった
多分、素面の時は、”良いおじいさん”のはず

”酒は飲むべし、飲まれるべからず”である。

自戒、自戒、・・・・

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(車内販売)

以前は営業所でしか買えなかった回数券
今はバスの車内販売、なかなか便利
もっとも回数券はバスカードに衣替え
でも、バスカードの販売は
”バスが止まってからお願いします”
と書いてある、当たり前
・・・
中年のおじさん、バスが走行中に

「五千円のバスカードください」

運転手、返事をしない
おじさん、また

「五千円のバスカード一枚」

運転手、無言
・・・
次のバス停
なにやらブツブツ言いながら
料金を払って降りるおじさん
運転手、無言、一旦ドアを閉めるが
再びドアを開き

「運転中にどうやって渡せるんだよ!」
「欲しけりゃ今、カード持ってきなよ!」

と、おじさんを睨み付ける
バタンとドアを閉じて発車
・・・
我輩に言わせれば、ドッチモドッチ
でも、いくら虫の居所が悪くても
”運転手さん、安全運転をお願いします”
である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(一本勝)

我輩が高校生の頃、だから昔々
・・・
ほどほどに混んだ通学の路線バス
吊革につかまって立つ我輩の前に
若いOL風女性

吊革につかまらず、我輩に寄りかかる
寄りかかられるのは我慢できたが
髪の毛が、ちょうど鼻先に来る背の高さ
鼻先をくすぐられ我慢できない

バスがブレーキ、前に揺れて隙間が

我輩、すかさず隣の空間に移動

バスがアクセル、加速

キャッ」と声がして、見るとその女性

ものの見事にひっくり返っていた・・・

空気投げの大技、一本勝ち
決してわざとではないのであるが
我輩、驚くと同時に心がチクリ

危ないから吊革にはつかまりましょう
である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(ミルク代)

家の用事で、昼からの出勤、路線バス
老人、女性、子供、朝と違い見慣れぬ乗客達
何となく勝手が違う
・・・
赤ん坊を抱いたヤンママさん、バスを降りてく

突然、運転手の声

「お客さん、定期券、もう一度見せて!」

戸惑った表情でもう一度見せるヤンママさん

「その指をどかして!」と運転手

見ると、指が定期券の日付の上

しぶしぶ指をはずすヤンママ

定期券の日付は一ヶ月ほど前?

「切れてるじゃない!、前からやってるの?」

と追求する運転手

「勤め先を止めたから」とか、どうのこうの

言い訳するヤンママ

どうなることかと固唾を呑む乗客達

「もうやるんじゃないよ、その定期券預かるから」

と運転手

慌てて料金を払うヤンママ

胸に抱かれてぐっすり眠ってる赤ん坊が揺れる

赤ちゃんのミルク代

でも”ちゃんと料金は払いましょう”である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(終点)

朝の路線バス、”ぎゅうぎゅう”、満員
でも途中のJR駅を過ぎると”がらがら”
我輩の降りる私鉄駅は終点
乗客は4~5人、いつもの事
終点では降車ボタンを押さなくても停車
乗客の有無を確認してから車庫へ・・・
・・・
その日は特に少なく乗客2人
バス停が近づき、”さて降りるか”
でもバスは止まらず車庫方向へ?
慌てて運転手へ近寄ると
運転手、我輩を見て
「あっ、しまった!」っと、つぶやき
駅のロータリーを一周
駅の真ん前で止めてくれた
ちょっと歩くいつもの停留所より近い
なんだか得した気分

できれば、こっちを終点にしてもらいたい

ものである。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(降車ボタン)

いつもの朝の路線バス
駅に近づくにつれ、どんどん混みだす
降りる乗客は降車ボタン
意思表示がルール
・・・
途中のJR駅
ほとんどの乗客はここで降りる
でも誰も降車ボタンを押さない
それでも路線バスは停車、暗黙の習慣
・・・
その日の運転手さん
「お降りの方はいらっしゃいませんか?」
と二度確認、それでも誰も押さない
暗黙の了解のはず、が
そのまま駅を通り過ぎ次のバス停へ???
次のバス停、ゾロゾロ降り駅へと戻る乗客
誰も文句を言わない、言えない
運転手さんの勝ち!
である。

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(復帰)

いつも乗ってる路線バス
始点と終点が同じ二つの系統
A系統とB系統
・・・
帰りの路線バス、駅の停留所から
A系統に乗ったはず・・・
A系統なら左に行く交差点を
真っ直ぐ、直進? B系統路線へ
”あれ?、乗り間違えたかな?”
しばらく進むと乗客にざわめき
運転席のそばの、おばさん
「A系統じゃないんですか?」
運転手「あッ」
バスは途中の道路を左折
路線に無い道を進み
A系統の路線道路へ復帰
”やれやれ”ではあるが
”状況説明くらいは有ってもしかるべき”
と思うのは我輩だけ?

左右に揺れながら路線バスは進むのである。

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 路線バスの事(小得)

駅に着くと土砂降りの雨
”台風か、しょうがないな”
さすがの我輩も雨には勝てず
テクテク歩きを
”びしょ濡れも嫌だしな”
と断念である。
・・・
帰りのバス、久しぶり
一番前の席に陣取り景色を眺める
土砂降りの横断歩道で
いきなり人が倒れた!
”な、なんだ~あ”
自転車が歩道に乗り上げ転んだ
”危ないな~あ、雨の自転車”
・・・
赤信号で停車したバス
一人のおばあさん、運転手に恐る恐る
「間違えて乗ったんで、
  ここで降りられますか?」
運転手、
「ここでは降りられません」
と申し訳なさそう
・・・
次のバス停
料金を払おうとしたおばあさん
料金箱を手で塞ぎ
驚くおばあさんに
「料金はいいですよ」っと運転手
おばあさん、お辞儀を二度繰り返し
降りていった・・・

見ていた我輩、
なんとなく気持ちが暖かく
何だかした気分
たまにはバスも良いもんだ
である。

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